まったくアタリのない日が続くと次第に悟りがひらけ、
仙人やら聖人みたいな風になりつつも、
もう一人の自分(釣師魂)は完全に消えていなかった。
釣師としては邪念のかたまりで心中穏やかではなかった。
午前の釣り場は苔の洞門やトンネル下などに通ったがサカナの音沙汰はなく、
昼に “Hoo-Hoo”に戻り、楽しいビールと旨いランチの日課となった。
最終日、9月16日(土曜日)
これまで5日間まったくの「無~」
午前は苔の洞門界隈、午後はモラップキャンプ場の奥の方で一本の杭となっていた。
悔いが残らぬよう杭に変身して真剣に攻めた。
釣師の殺気がロッド・ライン・ルアーを通じて湖に伝わっている。
獲物のサカナたちは我が殺気・気配を感じているに違いない。
これではダメだ! 修業が足りない。まだまだ釣仙人にはほど遠い。
やはり6日目もまったくサカナの音沙汰はなく、
終了時間もせまり、これまで何百回もやってきた恒例の儀式を行うことに。
「ラストキャースト!」と言いながら最後にキャストして、完
北の国でも、南の国でも、日本国でもやってきた大事な儀式
自分への労いと釣りができたことへの感謝の気持ちを込めて投げる。
今までにこれで釣れたことは一度もない、締めキャスト~
しかし、今回は奇跡が起きた。奇跡!としか思えない。
フローティングミノーをゆっくり引いてきた。
岸近くそろそろピックアップか、これでここの釣りも終わりか・・・
岸から4mくらいの岩にコツンとフックが当たった。
ヤバい、最後に根掛は勘弁だぜ、ロッドを立てたら回避できた。
あ~、今回の釣りも終わった~
ルアーを外そうとしたらフックに藻?が付いていた。
珍しいなと思いつつ藻を取ろうとしたら、な!な!なんと!
これってお魚だ!魚類だ!
やった、長い釣り人生でラストにゲットしたのは初めてだ。奇跡が起きた。
6日間の最後の最後に2cmがキタ~! 笑うしかなかった。
誰もいないから一人思う存分、思い切り笑ろた。
“Hoo-Hoo”のご主人に写真を見せたら「アメマス」だと言った。
やった!アメマス釣ったぜ!
過去の48cmには及ばないが、今回のは価値が違う。
そういえば初日に会った好青年が言っていた。
アメマス絶対に釣れます!って・・・、このことか。
君は預言者モーゼの生まれ変わりだったんだな。
これまでのルアーで釣った最小は4cm程度の小魚、フックが下あごに掛かっていた。
今回は約2cmで最少記録更新、みごとに胴体を貫いていた。
神がなせる業、まさに神業、これも奇跡だ!
6日間苦行は続いたが最後に2つの奇跡が一度に来た。
大笑い!で締めくくる最高の終わり方だった。
毎日、毎日、ホテルから20数キロを出勤のごとく往復
今回の相棒はトヨタビッツが活躍、最近のレンタカーは「れ」が増えた。
ナビは恐ろしいほど優秀で使いやすかった。
でも、ウインカーとワイパーがいつもと逆で最終日まで間違えていた(笑)
ホテルの廊下、後ろを見ても同じ景色
ゴルフのときにはいいが、釣師にはいかがなものかと思った。
夜、2回行ったステーキハウス
昔稼がせてもらったディープインパクトという馬がいたが、ここは牛です。
美味しかったです。
6日間の釣行の思い出は“Hoo-Hoo”のご夫婦、そして、アメちゃん2cm
いい思い出になった。
いい旅だった。
また支笏湖に行きたいな。
<釣りは続く>
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